Z世代の特徴は、幼少の頃からデジタル機器やインターネットが身近にある生活をしている、いわゆるデジタルネイティブであることです。パソコンやスマートフォンに早くから触れ、ネットサーフィンやネット通販、オンラインゲーム、そして就職活動など、あらゆることをデジタル機器（特にスマートフォン）を活用して体験してきている人がほとんどなのです。

　そして、物心つく頃からSNSを利用していることも特徴の一つです。SNSの活用は彼らの消費行動にも大きな影響を与えていると言われています。たとえば何かを購入する時に、インフルエンサーと呼ばれる人たちに共感したり、リアルなユーザーの声を自分で見極めたりしながら決定する、そうやって自分なりの価値観を明確にしていく傾向があります。

　やがて、今よりもさらに大きな市場となるZ世代のライフスタイルに、多くの企業も注目しています。

　「価値観が多様化している」というセリフはずいぶん前から言われていますが、Z世代に関してはさらに多様化が進んでいるようにも思えます。

　流行しているブランドを選ぶというよりも、自分の「好き」を重視する。「推し」に共感できる者どうしでつながったり、一緒に盛り上げたりもする。大多数が持つものさしでは測れない、ニッチなコミュニティの居心地の良さは、彼らにとって何にも代えがたいものなのかもしれません。

また、社会的なテーマへの関心が高いのも、Z世代の特徴と言われています。

　欲しいものをどんどん買い換え消費するのではなく、サステナブルな良品をずっと大事に使う、いわばSDGs的なライフスタイル。ジェンダーやLGBTQなどの問題においても、たとえ自分の意見と異なったとしても、まずは尊重してみる柔軟なスタンス。ある意味で、旧世代とは真逆となりそうな彼らの姿勢も、今の時代においては確かな説得力があります。

　時代をさかのぼってみると、X・Y・Z世代の前にも、団塊世代、バブル世代、ロスジェネ世代、ゆとり世代…など、様々な特徴を持った世代がありました。一人一人を見てみれば皆キャラの違う一個人であるのに、大きなかたまりになるとその時代を語れるほどの存在となることは、本当に不思議な気がします。

　さて、読者の皆さまは何世代で、その世代の特徴は自分に当てはまるものでしたか？「○○世代」と呼ばれた当時からしばらく経ったからこそ、見えてくるものもあるかもしれませんね。